8月7日 開講

校長の能勢です。

昨年の9月にビデオ撮影塾の構想を思いつき、それからほぼ1年余りの準備期間を要して、先日 日本ビデオ撮影アカデミーは 開講を迎える事が出来ました。

私の家は、父が映画のカメラマン、祖父も映画のカメラマンをしておりまして、親子3代に渡って代々 映像業界で働いております。

父は日本で初めてミルククラウン(王冠現象)を撮影する事に成功し、永眠するまでに短編映画300本、CM700本を撮影しております。
祖父は、1926年に日本で初めての航空撮影を行い、戦後 直ぐに広島、長崎にて原爆の被害を映画フィルムに収めている科学映画の歴史に残る人物です。
そのような先代 二人の跡を継いで映像業界に入った訳ですが、祖父や父の様に映像の歴史に名前を残すことなど、並大抵の努力では出来ません。
二人と同じような活動をしてもこの時代では 出来る事は決まっているでしょうから、思いついたのが先代達が手を付けていない活動を行う事でした。
一つは、祖父や父が創っていった映画の技術や撮影哲学を、後輩達に受け継がせる為の橋渡し的な活動、もう一つは自分が住んでいる地域に映像を使って貢献する事でした。

そして先日の8月7日に、一つの目標であった撮影塾を開講するに至った訳です。
アカデミーで使用しているテキストやカリキュラムは、生前父が映像系の大学にて授業で使用していた内容を基本形として、私が独自にアレンジしたものです。
言うなれば、祖父から父、そして私へと受け継がれた映像哲学を、日本ビデオ撮影アカデミーは、生徒さん達に伝えていると言っても過言ではありません。
1926年の祖父の時代より90年、この長い年月で培われた映像哲学を、日本ビデオ撮影アカデミーの活動と、自身の撮影活動を通じて、後世に伝えていければ幸いと思っています。

来年よりは、地元 相模原市に貢献してきた人々の証言記録と、風俗、習慣等 の文化記録に着手するつもりです。

始まったばかりの活動ですが、今後とも尽力をつくしていきたいと思っておりますので、ご協力  応援のほど宜しくお願い致します。

写真のカメラは祖父 鈴木喜代治が微速度撮影で使用していたベルハウエルのアイモというカメラ。

アメリカのコンバットカメラを改造しており、モーターにて駆動しています。レンズはライカマウントのフジノンレンズを使用。1995年まで祖父から譲り受けた父 能勢武夫が使用しておりまして、現在は私が受け継いでこのカメラを使っています。